
強度行動障がいでグループホームに断られたら|大阪・関西の相談先と探し方【2026年版】
強度行動障がいでグループホームに断られたら|大阪・関西の相談先と探し方【2026年版】
「見学の段階で断られてしまった」「何十か所も問い合わせたのに、受け入れ先が見つからない」——強度行動障がいのあるお子さまのグループホーム探しでは、こうした声が後を絶ちません。当会にも、大阪をはじめ関西一円から、断られ続けて疲れ果てたご家族のご相談が寄せられています。
グループホーム(共同生活援助)の数自体は増えていますが、強度行動障がいに対応できる体制を持つ事業所は依然として限られています。ただし、2024年度の障害福祉サービスの報酬改定で受け入れ体制の整備が後押しされるなど、状況は少しずつ動いています。
この記事では、なぜ受け入れ先が見つかりにくいのかという構造を整理したうえで、探し方の具体的なルート、断られ続けたときの動き方までを解説します。すでに入居準備の段階にある方は「強度行動障がいのある子のグループホーム選び|親なき後に備える入居準備と5つの確認点」もあわせてご覧ください。
なぜ「断られる」のか|受け入れ側の事情を知る
強度行動障がいとは、自傷や他害、強いこだわりなど、本人や周囲の生活に大きな影響がある行動が高い頻度で起こる状態を指します。生まれつきの障がいではなく、環境や関わり方との相互作用で強く現れるとされており、適切な環境調整と専門的な支援で行動が落ち着くことも多いと報告されています。
行政上は、障害支援区分の認定調査にある「行動関連項目」の点数が受け入れ体制や加算の目安として使われており、点数が高いほど手厚い支援体制が求められます。厚生労働省は支援者向けに強度行動障害支援者養成研修(基礎研修・実践研修)の仕組みを整備しており、2026年現在、研修を修了した職員の配置が事業所への評価(報酬上の加算)に結びつく制度設計になっています。
受け入れ側の事業所から見ると、課題は主に3つあります。
- 支援に当たる職員の専門性(研修を受けた職員の確保)
- 人員体制(夜間も含めた手厚い配置が要る)
- 住環境(個室の構造化や刺激の調整など建物側の工夫)
つまり「断られる」の多くは、本人の問題ではなく事業所側の体制の問題です。ご家族が自分を責める必要はありません。体制のある事業所にたどり着くための情報網をどう広げるかが、探し方の核心になります。
受け入れ先を探す5つのルート
グループホーム探しは、1つの窓口に絞らず複数のルートを並行して使うことが近道です。
| 相談先 | 期待できること | 使い方のポイント |
|---|---|---|
| 相談支援専門員 | 地域の事業所情報・空き状況の収集、見学調整 | サービス等利用計画を通じて長期的に伴走してもらう |
| 市区町村の障がい福祉課 | 受給者証の手続き、地域の事業所一覧の提供 | 「強度行動障がい対応の実績がある事業所」を尋ねる |
| 基幹相談支援センター | 困難ケースの相談、関係機関との連携 | 断られ続けている経緯をまとめて相談する |
| 事業所検索サイト・事業者団体 | 広域の候補のリストアップ | 大阪府・兵庫県など府県単位で候補を広げる |
| 家族会・NPO・親の会 | 実体験に基づく事業所の評判、待機の実情 | 同じ障がい特性の家族の情報が最も具体的 |
探すときに伝えるべき情報
問い合わせの際は、障害支援区分と行動関連項目の点数、行動の特性(どんな場面で、どんな行動が出るか)、現在利用中のサービス、医療的なケアの有無を整理して伝えます。情報が具体的なほど、事業所側も受け入れの可否を早く正確に判断でき、無駄な断られ体験を減らせます。あわせて、「落ち着いて過ごせる環境の条件」(静かな個室、視覚的なスケジュール提示、特定の音や刺激を避ける工夫など)を1枚にまとめた本人紹介シートを用意しておくと、見学や体験利用の際にも役立ちます。
候補が見つかったら|見学で確かめたいこと
候補の事業所が見つかったら、断られることを恐れずに見学を申し込み、次の点を確かめましょう。
- 強度行動障がいの支援研修を修了した職員がいるか、夜間の体制はどうか
- 個室や共用部の環境調整(構造化・刺激の調整)がされているか
- 行動が強く出たときの対応方針を具体的に説明してくれるか
- 短期入所や体験利用など、段階的に慣らす仕組みがあるか
見学時の対応が丁寧な事業所は、入居後の支援も丁寧である場合が多いというのが、多くのご家族から聞かれる実感です。
断られ続けたときの動き方
制度の追い風を知っておく
2026年現在、2024年度の報酬改定により、強度行動障がいのある方を受け入れるグループホームへの評価が強化されています。行動関連項目18点以上の方を受け入れ、中核的人材(強度行動障害支援者養成研修の上位研修を修了した職員)が支援計画を作って支援する場合の加算や、状態が悪化した際に広域的支援人材が関わる集中的支援加算が設けられました。「以前は断られた事業所」でも体制が変わっている場合があるため、時間を置いて再度問い合わせる価値があります。
また、各市区町村では緊急時の受け入れや体験の機会を提供する地域生活支援拠点の整備が進められています。親御さんの急病などの緊急時に短期間の受け入れ先を確保する仕組みでもあるため、お住まいの自治体の拠点がどこかを障がい福祉課に確認しておきましょう。
段階を踏んで実績をつくる
いきなり入居を目指すのではなく、短期入所(ショートステイ)や日中サービスの利用から始めて、事業所側と本人がお互いに慣れる期間をつくる方法です。「この環境ならこう過ごせる」という支援記録が蓄積されることで、受け入れ判断のハードルが下がることがあります。相談支援専門員と相談しながら、サービス等利用計画に段階的なステップを組み込んでもらいましょう。
広域で探す・住まいの形を広げて考える
通いやすさを優先しがちですが、大阪府内だけでなく兵庫・京都・奈良・和歌山まで範囲を広げると選択肢は増えます。また、グループホーム以外の住まいの選択肢を含めて長期の計画を立て直すことも有効です。住まいの選択肢の全体像は「障がいのある子の親なき後の住まい|施設・グループホーム・自立生活の選択肢」で整理しています。
いきいきつながる会の支援内容
NPO法人いきいきつながる会は、大阪・関西エリアで高齢者と障がいのある方の支援に取り組むNPO法人です。当会のグループでは、強度行動障がいのある方の受け入れに取り組むグループホームの運営に携わっており、「40か所以上断られた」というご家族の入居を支援した経験もあります。
当会の特長は、入居がゴールではないことです。身元保証・金銭管理のサポート・見守り・死後事務まで一貫して担うNPO法人として、親御さんが亡くなられた後も、お子さまの暮らしを同じ窓口で継続して支える体制があります。「自分がいなくなった後、誰がこの子を支えてくれるのか」という親なき後の不安に、住まいと生活支援の両面で応えるのが当会の役割です。
「探し方を教えてほしい」という段階のご相談でも構いません。断られた経緯を伺いながら、次にどのルートを当たるか、どんな資料を用意するかを一緒に整理し、NPOならではの立場で継続的に伴走します。親なき後の備えの全体像は「障がい者の『親なき後』問題とは?家族が今からできる住まい・お金・見守りの備え」をご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 強度行動障がいがあると、グループホームには入れないのでしょうか?
A. 入居できないわけではありません。専門的な体制を持つ事業所が限られているため探すのに時間がかかりますが、2024年度の報酬改定で受け入れ体制の整備が進みつつあります。複数の相談ルートを並行して使うことが近道です。
Q. 何か所も断られています。伝え方に問題があるのでしょうか?
A. 断られる主因は事業所側の体制にあり、ご家族の伝え方のせいではありません。ただ、行動特性や支援区分などの情報を整理した資料を用意すると、受け入れ判断が早く正確になり、負担を減らせます。
Q. 受給者証がなくても相談できますか?
A. 相談自体は可能です。ただし入居には障害福祉サービスの受給者証と障害支援区分の認定が要るため、市区町村の障がい福祉課で手続きを並行して進めておくとスムーズです。
Q. 親が元気なうちに入居させるべきか迷っています。
A. 親御さんが動けるうちに住まいを決めておくと、本人が新しい環境に慣れる期間を家族が伴走でき、親なき後の急な環境変化を避けられます。体験利用や短期入所から段階的に試す方法もあります。
Q. 大阪以外の地域でも相談できますか?
A. 当会は大阪を中心に、兵庫・京都・奈良・和歌山など関西エリアのご相談に対応しています。地域の事情に応じた探し方を一緒に考えますので、お気軽にご相談ください。
まとめ|「断られた」で止まらないために
強度行動障がいのある方のグループホーム探しは、次の3点を押さえると前に進みやすくなります。
- 構造を知る: 断られる主因は事業所側の体制。自分たちを責めない
- 並行して探す: 相談支援専門員・行政・家族会など複数ルートを同時に使う
- 段階を踏む: 短期入所などで実績をつくり、広域・長期の視点で計画する
「もう探し疲れてしまった」「親なき後を考えると眠れない」という方は、お一人で抱え込まず、お気軽に無料相談をご利用ください。いきいきつながる会では、住まい探しから親なき後の備えまで、関西エリアのご家族をワンストップでサポートしています。