
障がい者グループホームの費用はいくら?家賃補助・障害年金・工賃で自己負担はどう変わる【2026年版】
障がい者グループホームの費用はいくら?家賃補助・障害年金・工賃で自己負担はどう変わる【2026年版】
「グループホームに入居させたいけれど、毎月いくらかかるのか分からない」「親が元気なうちはよくても、親なき後に本人の収入だけで払い続けられるのか不安」——障がいのあるお子さまの住まいを考えるご家族から、当会に最も多く寄せられるご相談のひとつが費用の問題です。
グループホーム(障害者総合支援法にもとづく共同生活援助)の月額費用は、家賃や食材料費などの実費が中心で、目安としては月5〜10万円程度に収まるケースが多いとされています。さらに、国の家賃補助である特定障害者特別給付費や自治体独自の助成を使うと、自己負担を抑えられます。
この記事では、大阪・関西でグループホームを探しているご家族に向けて、費用の内訳、負担を軽くする制度、そして障害基礎年金と工賃でどこまで賄えるのかという収支の考え方を、2026年現在の情報で解説します。
なお、ホームの選び方そのものは強度行動障がいのある子のグループホーム選び|親なき後に備える入居準備と5つの確認点を、住まいの選択肢全体の比較は障がいのある子の親なき後の住まい|施設・グループホーム・自立生活の選択肢をあわせてご覧ください。
グループホームの費用は「実費」と「サービス利用料」の2階建て
グループホームの費用は、大きく2種類に分かれます。
1つ目は、家賃・食材料費・水道光熱費・日用品費などの実費です。これは障がいの有無に関係なく生活にかかるお金で、グループホーム費用の大部分を占めます。
2つ目は、世話人による支援などに対する障害福祉サービスの利用者負担です。原則は費用の1割負担ですが、世帯の所得に応じて月ごとの負担上限額が定められており、2026年現在、市町村民税非課税世帯や生活保護世帯は負担0円とされています。実際には、グループホーム入居者の多くがこの区分に該当するため、「サービス利用料はかからず、実費のみ」というケースが少なくありません。
月額費用の内訳と目安【比較表】
| 費目 | 月額の目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 家賃 | 2万〜6万円程度 | 地域・建物により差が大きい。都市部は高め |
| 食材料費 | 1.5万〜3万円程度 | 朝夕2食提供が中心。利用した分のみの精算も多い |
| 水道光熱費 | 1万〜1.5万円程度 | 共用部分を入居者で分担する形が一般的 |
| 日用品・雑費 | 0.5万〜1万円程度 | 通信費やレクリエーション費を含む場合あり |
| サービス利用料 | 0円〜 | 非課税世帯は0円。課税世帯は負担上限あり |
合計すると、家賃補助を使う前の段階で月5万〜10万円程度が一つの目安です。金額は事業所ごとに異なるため、見学時に費目ごとの内訳表をもらって比較することをおすすめします。
自己負担を軽くする3つの制度
1. 特定障害者特別給付費(国の家賃補助・月1万円まで)
障害者総合支援法にもとづき、市町村民税非課税世帯・生活保護世帯の入居者には、家賃を対象として月額1万円を上限とする補足給付が支給されます(家賃が1万円未満の場合はその実額)。2026年現在の制度であり、申請は市区町村の障害福祉課などの窓口を通じて行います。入居時に事業所が案内してくれることが多いですが、申請漏れがないか確認しておきましょう。
2. 自治体独自の家賃助成(上乗せ)
国の補足給付とは別に、自治体が独自の家賃助成を設けている場合があります。大阪府内でも市区町村によって助成の有無や金額が異なるため、入居予定地の自治体の障害福祉課などの窓口で「グループホームの家賃助成はあるか」を確認してください。住んでいた市と入居先の市が異なる場合にどちらの制度を使えるかも、あわせて確認しておくと落ち着いて手続きできます。
3. サービス利用者負担の上限月額
前述のとおり、障害福祉サービスの利用者負担には所得区分ごとの上限があります。2026年現在、生活保護世帯・非課税世帯は0円、課税世帯にも月額の上限が設けられています。区分の判定は本人と配偶者の所得で行われるのが原則で、親御さまの所得は原則として影響しないとされています。制度は改正される可能性がありますので、最新の取り扱いは市区町村にご確認ください。
障害基礎年金と工賃でどこまで賄える?【収支の考え方】
親なき後を見据えると、「本人の収入の範囲で毎月の費用が回るか」が大切な確認点になります。収入側の代表は障害基礎年金と工賃・給料です。
2026年度(令和8年度)の障害基礎年金は、1級が月額88,260円、2級が月額70,608円とされています。また厚生労働省の公表では、就労継続支援B型の平均工賃は月額24,141円、A型の平均賃金は月額91,451円です(いずれも令和6年度実績の全国平均)。
たとえば「2級年金+B型工賃(平均並み)」の場合、収入はおよそ月9.5万円です。家賃4万円のホームで補足給付1万円を受け、食材料費など実費を合わせた支出が月7〜8万円程度に収まれば、本人の収入の範囲で生活を組み立てられる計算になります。一方、家賃が高い都市部のホームでは収支が逼迫しやすく、自治体助成の有無が効いてきます。
もちろん工賃は事業所によって差が大きく、年金額も改定されます。数字はあくまで目安として、見学時に「入居者の平均的な月々の支払い総額」を確認し、本人の収入と並べて試算してみてください。
見学時に確認したい費用チェックポイント
- 内訳表をもらう:家賃・食材料費・水道光熱費・日用品費・その他の費目ごとの金額と、含まれるもの・含まれないものを確認する
- 食事を利用しなかった日の精算方法:欠食時に日割りで引かれるか、定額か
- 補足給付と自治体助成の申請サポート:事業所が申請を案内してくれるか、過去の適用実績があるか
- 帰省や入院で不在の月の費用:家賃や固定費がどこまでかかるか
- 更新料・敷金などの初期費用:入居時にまとまって必要な金額
費用面の確認は、支援の質の確認と同じくらい大切です。断られた経験があって選択肢が限られている場合でも、複数のホームで内訳を比較すると判断材料が増えます。探し方に行き詰まったときは強度行動障がいでグループホームに断られたら|大阪・関西の相談先と探し方も参考にしてください。
いきいきつながる会の支援内容
NPO法人いきいきつながる会は、大阪を拠点に関西エリアで障がいのある方とそのご家族を支援しているNPO法人です。
当会のグループでは、強度行動障がいのある方を含む障がい者向けグループホームを運営しており、40か所以上の施設に断られたご家族の受け入れ実績もあります。入居のご相談では、費用の内訳や補足給付の使い方も含めて、ご家族と一緒に生活設計を考えます。
そして当会の特長は、住まいの支援にとどまらないことです。親御さまがお元気なうちの見守りや終活のご相談から、親御さまが亡くなられた後のお子さまへの支援まで、同じ窓口で継続してサポートできる体制を整えています。身元保証・生活支援・死後事務までを一貫して担うワンストップ支援により、「親なき後、誰がこの子を支えるのか」という不安に長期的に伴走します。
よくある質問(FAQ)
Q. グループホームの費用は結局、月いくら見ておけばよいですか?
A. 家賃補助適用前で月5万〜10万円程度が目安とされています。家賃の水準と食事提供の形態で大きく変わるため、見学時に費目ごとの内訳と「入居者の平均的な支払い総額」を確認するのが確実です。
Q. 親の収入が高いと、家賃補助は受けられませんか?
A. 補足給付の判定は原則として本人(および配偶者)の課税状況で行われ、親御さまの所得は原則影響しないとされています。成人後に本人が非課税であれば対象になるケースが多いですが、世帯の状況によって扱いが変わるため、市区町村の窓口でご確認ください。
Q. 障害年金だけで入居している人はいますか?
A. いらっしゃいます。2級年金(2026年度は月額70,608円)に補足給付と自治体助成を組み合わせ、家賃を抑えたホームを選ぶことで、年金の範囲内で生活を組み立てている例があります。ただし余裕は大きくないため、工賃収入や家族からの援助計画とあわせた設計をおすすめします。
Q. 入居後に費用が上がることはありますか?
A. あります。家賃や食材料費の改定、光熱費の変動、本人の課税状況の変化による負担区分の見直しなどが要因です。契約前に、費用改定の手続きと通知方法を重要事項説明書で確認しておきましょう。
Q. 体験利用(体験入居)にも費用はかかりますか?
A. 体験利用は短期間の利用としてサービス費の対象になり、食材料費などの実費がかかるのが一般的です。金額は事業所により異なるため、体験を申し込む際に確認してください。本入居前の体験は、本人と環境の相性を見るうえで有効です。
まとめ|費用は「内訳の確認」と「制度の活用」で無理なく設計できる
グループホームの費用は、次の3点を押さえると全体像がつかめます。
- 費用の中心は家賃・食費などの実費で、月5万〜10万円程度が目安
- 補足給付(月1万円まで)と自治体助成、利用者負担の上限制度で自己負担を抑えられる
- 障害基礎年金と工賃を収入側に置いて、親なき後も回る収支かを試算する
「うちの子の場合はいくらになるのか」「年金だけで足りるのか」といった個別のご不安は、お気軽に無料相談をご利用ください。いきいきつながる会では、グループホームのご案内から親なき後の備えまで、関西エリアで一貫してサポートしています。