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    エンディングノートの書き方完全ガイド|遺言書との違い・書くべき項目・法務省の無料テンプレート活用法【2026年版】

    2026年04月16日終活いきいきライフ協会 編集部12分で読めます
    <div class="key-points"><p><strong>この記事でわかること</strong></p><ul><li>エンディングノートと遺言書の法的な違い(民法に基づく正確な比較)</li><li>法務省・日本司法書士会連合会の無料エンディングノートの活用法</li><li>エンディングノートに書くべき7つの項目</li><li>自筆証書遺言書保管制度(法務局保管)との組み合わせ方</li><li>おひとりさまが死後事務委任契約・身元保証サービスとセットで備える方法</li></ul></div> <h2>エンディングノートとは?遺言書との法的な違い</h2> <p>エンディングノートとは、自分の人生の最終段階についての希望や情報をまとめたノートです。医療や介護の希望、財産の情報、葬儀の形式、大切な人へのメッセージなどを記録することで、家族や周囲の方が本人の意思を知る手がかりになります。</p> <p>遺言書との最大の違いは「法的効力」です。遺言書は民法に定められた方式で作成されれば相続に関する法的効力を持ちますが、エンディングノートには法的拘束力がありません。つまり、「預金を○○に渡す」「不動産を××に相続させる」といった遺産の処分を確実に実現したい場合は、遺言書が必要です。</p> <p>民法で定められた遺言書の方式は主に3つあります。自分で全文を自筆する「自筆証書遺言」、公証役場で公証人が作成する「公正証書遺言」、内容を秘密にしたまま公証役場で保管を依頼する「秘密証書遺言」です。2019年1月以降は財産目録部分のみパソコン作成や通帳コピーの添付が認められるようになり、2020年7月からは法務局で自筆証書遺言を保管してもらえる「自筆証書遺言書保管制度」も始まっています。紛失・改ざんのリスクを避けたい場合は、この制度や公正証書遺言の利用が推奨されます。</p> <p>一方でエンディングノートは法的な様式に縛られず、医療・介護の希望やデジタル情報、家族へのメッセージなど、遺言書に書けない内容も自由に記録できるのが強みです。両者は対立するものではなく、役割を分けて併用するのが基本です。</p> <h2>法務省と日本司法書士会連合会の無料エンディングノートを活用しよう</h2> <p>法務省と日本司法書士会連合会は、『エンディングノート~あなたに届け、わたしの想い~』という無料のエンディングノートを発行しており、法務省のWebサイトからPDFを無料でダウンロードできます。項目が整理されていて法的な情報(相続・登記)にも触れているため、初めて終活に取り組む方の入門として適しています。市販のエンディングノートや、自治体・生命保険会社が配布するノートと組み合わせて使うのもおすすめです。</p> <h2>エンディングノートに書くべき7つの項目</h2> <h3>1. 自分の基本情報</h3> <p>氏名、生年月日、住所、本籍地、マイナンバー・健康保険証・年金手帳などの保管場所、緊急連絡先など。万が一のときに周囲の方が手続きを進めるための基本情報です。</p> <h3>2. 医療・介護の希望(ACP:人生会議)</h3> <p>かかりつけ医の連絡先、服用中の薬、アレルギーの有無、延命治療(人工呼吸器・胃ろう・心肺蘇生)についての希望、臓器提供の意思などを記します。厚生労働省が推進する「人生会議(アドバンス・ケア・プランニング:ACP)」の考え方に沿って、家族や医療・ケアチームと事前に話し合った内容を書き残しておくと、本人が意思表示できなくなったときに周囲の負担を大きく減らせます。</p> <h3>3. 財産・資産の情報</h3> <p>銀行口座、証券口座、生命保険、年金、不動産、借入金、ローン、連帯保証の有無などの一覧。口座番号までは書いても、暗証番号やパスワードは直接書かず、保管場所のみ記すのが安全です。</p> <h3>4. 葬儀・お墓の希望</h3> <p>葬儀の形式(一般葬・家族葬・一日葬・直葬)、宗教・宗派の有無、菩提寺、納骨先(お墓・納骨堂・樹木葬・海洋散骨など)、遺影に使いたい写真の保管場所、訃報を連絡してほしい人の一覧など。厚生労働省「令和4年度衛生行政報告例」によれば火葬率はほぼ100%で、葬送の多様化が進む中、具体的な希望を残しておくことが家族の負担軽減につながります。</p> <h3>5. 大切な人へのメッセージ</h3> <p>家族、友人、お世話になった方への感謝の言葉。手続きの情報だけでなく、気持ちを伝えるページがあることで、エンディングノートが温かみのあるものになります。</p> <h3>6. デジタル情報(デジタル遺品)</h3> <p>スマートフォン・パソコンのパスコード保管場所、SNSアカウント(Facebook・X・Instagram・LINEなど)の一覧と死後の希望(削除・追悼アカウント化など)、サブスクリプション契約、ネット銀行・ネット証券、暗号資産(仮想通貨)の有無。デジタル遺品は遺族が把握できないまま放置されると、契約が継続されて料金が発生したり、資産が引き出せなくなったりするリスクがあるため、近年特に重要性が高まっています。</p> <h3>7. ペット・相続・死後事務の担当者</h3> <p>ペットの引き取り先の希望、かかりつけ動物病院、エサやお世話の注意点。相続人・受遺者・遺言執行者の連絡先、死後事務を依頼した人やサービスの連絡先も記しておくと、遺族や担当者がスムーズに動けます。</p> <h2>エンディングノートを書くときの4つの注意点</h2> <ol><li><strong>完璧を目指さない</strong>:一度にすべてを埋める必要はありません。書けるところから少しずつ埋めていきましょう</li><li><strong>定期的に見直す</strong>:生活環境や財産状況は変化するため、年1回程度(誕生日や年末年始など)は内容を更新しましょう</li><li><strong>保管場所を信頼できる人に伝える</strong>:ノートの存在を誰も知らなければ意味がありません。家族や死後事務受任者、身元保証サービスの担当者に保管場所を伝えておきましょう</li><li><strong>財産処分・相続の希望は遺言書に書く</strong>:エンディングノートに「○○に財産を渡す」と書いても法的効力はありません。確実に実現したい内容は、別途遺言書を作成してください</li></ol> <h2>おひとりさまにこそエンディングノートが大切</h2> <p>身寄りのない方にとって、エンディングノートは特に重要な意味を持ちます。自分の希望を知る家族がいない場合、ノートが唯一の「意思表示の手段」になるからです。</p> <p>ただし、ノートを書いただけでは希望は自動的には実現しません。おひとりさまの場合は、以下の組み合わせで備えるのが基本です。</p> <ul><li><strong>エンディングノート</strong>:医療・介護・葬儀・メッセージなど、法的効力を必要としない希望を記録</li><li><strong>遺言書(公正証書遺言が推奨)</strong>:財産の分配、特別縁故者への遺贈、寄付先などを法的に確定</li><li><strong>死後事務委任契約</strong>:死亡届の提出、葬儀・納骨、家財整理、各種解約など、相続人がいない・頼めない場合の死後の手続きを生前に委任</li><li><strong>任意後見契約</strong>:判断能力が低下したときの財産管理・身上監護を生前に委任</li><li><strong>身元保証サービス</strong>:入院・施設入居時の身元保証、緊急時駆けつけ、日常生活支援</li></ul> <p>エンディングノートは「スタート地点」であり、それを実行してくれる人やサービスにつなげることが、おひとりさまの終活の実効性を高めるポイントです。</p> <h2>よくある質問(FAQ)</h2> <h3>Q. 市販のエンディングノートと法務省版、どちらがよい?</h3> <p>A. まずは法務省・日本司法書士会連合会の無料ノートで項目感をつかみ、自分の状況に合わせて市販ノートや自治体配布ノートで補うのが無理なく始められる方法です。自分で項目を追加してもかまいません。</p> <h3>Q. パスワードや暗証番号は直接書くべき?</h3> <p>A. セキュリティ上、直接は書かず、保管場所を分けるのが無難です(例:「金融機関のパスワード一覧は自宅金庫に保管」とだけ記す)。パスワード管理アプリを使い、マスターパスワードの保管場所だけ記す方法もあります。</p> <h3>Q. ノートを全部書くのは重い。何から始めればよい?</h3> <p>A. まずは「緊急連絡先」「かかりつけ医」「口座一覧」など、実務的で書きやすい項目から始めるのがおすすめです。医療の希望やメッセージは時間をかけて書き足していきましょう。</p> <h3>Q. エンディングノートは法的な効力を持たせられませんか?</h3> <p>A. ノート自体に法的効力を持たせる方法はありません。法的に効力を持たせたい部分(財産分配など)は、別途、自筆証書遺言または公正証書遺言を作成してください。自筆証書遺言は2020年7月以降、法務局で保管してもらえる制度(自筆証書遺言書保管制度)があり、紛失・改ざん防止に役立ちます。</p> <h3>Q. ノートを書いたのに家族に見つけてもらえなかったら?</h3> <p>A. 信頼できる人(家族・専門家・死後事務受任者・身元保証サービスの担当者)に保管場所を必ず伝えてください。金庫・貸金庫に入れる場合も、「どこに入れたか」を別途メモしておくのがポイントです。</p> <h2>まとめ|まずは「書けるところから」始めよう</h2> <p>エンディングノートは、自分の人生を振り返り、これからのことを考えるきっかけになるツールです。完璧でなくてかまいません。まずは書けるところから始めて、少しずつ充実させていきましょう。遺言書・死後事務委任契約と組み合わせれば、法的効力と柔軟性の両方を備えた備えになります。</p> <p>いきいきライフ協会®では、エンディングノートの作成サポートから、遺言書作成の専門家紹介、身元保証・死後事務までワンストップでサポートしています。「書き始めたいけど何から手をつけてよいかわからない」方は、お気軽に無料相談をご利用ください。</p>