「ひとり暮らしの親と連絡が取れない」
「近所の高齢者が倒れてから誰にも気づかれなかった」
そんなニュースを耳にするたびに、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
日本では今、“孤独死(こどくし)”が身近な社会問題となっています。
大阪や関西圏でも高齢者の単身世帯が増え、「もしも倒れても、誰にも気づかれない」という不安を抱える方が少なくありません。
「誰にも迷惑をかけたくない」「孤独で不安な時間を少しでも減らしたい」など、
この記事では、孤独死が増えている背景と、それを防ぐために私たちができること、
そして いきいきつながる会が地域社会に貢献して、解決に向かう仕組み についてお伝えします。
孤独死が増えている現状
厚生労働省や警察庁の統計によると、「孤独死」の割合は年々増加傾向にあります。
原因はさまざまですが、主に次のような要因があります。
- 家族と離れて暮らす高齢者の増加
- 近所付き合いの希薄化
- 高齢化による体調急変や転倒
- 認知症や持病による外出減少
- 生活困窮や社会的孤立
孤独死の多くは「誰にも気づかれずに亡くなった」ことが問題視されますが、
根底には“人とのつながりが切れてしまうこと”があります。
「見守り」が命をつなぐこともある
孤独死を防ぐためにもっとも効果的なのは、
定期的な見守りと声かけの仕組みです。
たとえば、大阪市や堺市などの一部地域では地域包括支援センターや民生委員が中心となり、高齢者を見守る「地域ネットワーク」が整備されています。
また、関西電力・大阪ガスなどのインフラ企業も、電気やガスの使用量をもとに異常を検知する見守りサービスを提供しています。
しかし、こうした制度だけでは「個別の事情」まではカバーできません。
実際に孤独死の一部は、制度の対象外であったり、「民生委員が訪問する前に発見された」というケースもあります。
そこで今、注目されているのが――
法人による継続的な見守り・支援体制です。
“孤独”を防ぐための仕組み──いきいきつながる会の取り組み
いきいきつながる会では、高齢者やその家族を支える総合的なサポートを行っています。
▶ 身元保証サービス
入院・施設入所・賃貸契約などで必要となる保証人をNPO法人として引き受けます。
「保証人がいないから契約できない」という問題を解消し、住まいと医療・介護を安定的につなげます。
▶ 見守りサービス
定期的な電話や訪問で、生活の様子を確認。
体調の変化や異変をいち早く察知し、必要に応じて緊急対応を行います。
孤独死を未然に防ぐ“最前線”の仕組みです。
▶ 緊急時対応
急な入院やトラブルの際には、スタッフが病院へ駆けつけ、手続きや連絡を代行。
家族が遠方にいても安心して任せられます。
▶ 旅立ちサポート
ご逝去後の行政手続き・葬儀・納骨・永代供養まで、「最後まで見守る」ことをNPO法人として担います。
高野山・奥の院に建立された慰霊碑(供養塔)では、身寄りのない方や会員の御霊を永く祀っています。
「地域」「家族」「法人」が連携する新しい支え方
孤独死を防ぐためには、「誰かが定期的に気にかける」だけでは不十分です。
生活・医療・住まい・死後のことまで、一貫して見守る体制が必要です。
大阪・関西エリアでは、行政・地域包括・NPO法人が連携する“見守りネットワーク”が少しずつ広がっています。
その中でもいきいきつながる会のようなNPO法人は、「地域の見守り」と「家族の代わりの保証」を両立する存在として大きな役割を果たしています。
「孤独死を防ぐ」は、“つながりをつくる”こと
孤独死を完全にゼロにすることは、現実的には難しいかもしれません。
けれど、「誰かが気にかけてくれる」関係をつくることで、孤独死のリスクは確実に減らせます。
「孤独死を防ぐ=人と人とがつながる社会をつくる」という思いのもと、活動を続けています。
- 定期的な見守りで“異変”を見逃さない
- 緊急時に駆けつける体制を整備
- 身元保証で生活基盤を守る
- 最期まで寄り添う旅立ちサポート
これらを一体的に提供することで、
ご本人もご家族も、安心して毎日を過ごせる環境を整えています。
まとめ:ひとりでも、つながりの中で生きる
孤独死は、「ひとりで生きていること」が問題なのではなく、「誰にもつながっていないこと」が問題です。
その“つながり”を取り戻す仕組みこそ、
いきいきつながる会が大切にしている活動の原点です。
大阪・関西に暮らす多くの高齢者が、「安心して暮らせる」「最後まで見守ってもらえる」社会を目指して。
孤独死をなくすことは、命を見守ること。
そしてそれは、私たち一人ひとりの小さな行動から始まります。
